長期モニタリングCCSモニタリング

CCS MONITORINGCCSモニタリング

長期モニタリング

地球温暖化対策の切り札としてCCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素(CO2)回収・貯留)技術があります。CCSを実施するにあたり、地下貯留層に圧入したCO2が安定的に貯留されていることを実証するためにモニタリングを長期間継続することが非常に重要になります。当社は、CCS観測井に坑内観測機器を設置した常設型の坑井内モニタリングに加えて、物理検層(タイムラプス検層)を繰り返し実施することにより、CO2が長期に渡って安定的に貯留されていることを実証するサポートデータを提供しています。
当社の常設型CCSモニタリングシステムには、積極的に光ファイバーセンシング技術を取り入れています。DTS(Distributed Temperature Sensing)およびFBG(Fiber Bragg Grating)は光ファイバーをセンサーとし坑内機器に電子部品を含まないため、電気的トラブルが無く、電磁波の影響も受けません。そのため電気式センサーと比べ、データ欠損期間が少なく、安定的なデータ提供が可能となります。
微小振動測定には、3軸ジオフォンと加速度計が内蔵された坑内ツール(地震計)を用います。ツールはマグネットクランプによりケーシングに設置され、地震波を正確に記録します。坑壁圧着アーム式地震計と比べ、構造がシンプルなため、稼動部からの漏水や固定アームの動作不良による回収トラブルを回避することができます。測定データはインターネット経由でリアルタイムに閲覧することができます。
タイムラプス検層は、物理検層機を用いたモニタリング手法のひとつで、繰り返し計測を行うことでCO2圧入によって生じた貯留層の物性変化を評価し地下状況の微細な時間変化を検知することができます。この手法により、貯留層に圧入されたCO2の地下における拡散状況やCO2の残留状況を推定することが可能です。